[]-52/親
黒部・丸山東壁「緑ルート」
オジサン

最初--ヘなく照りつける。ユカリンとビレー、ラストを入れ替わり、人工で登っていく。登るにつれ、内蔵助谷と下ノ廊下や、北アルプスの切り立った稜線がよく見えてくる。アブミは奥多摩・岳嶺岩で5回の練習とスクールでの越沢・広沢と瑞牆山・オオヤスリ岩での実戦で技術的には問題なかったと思う。気がつくと、三日月ハングを越えていた。日差しも陰り、ツバメが群れをなして飛んでいる。雨の降る前兆だそうだ。残り3ピッチであれほど快晴だった空に雲がわき出す。谷から吹き上げる風が冷たい。ぽつぽつと雨が落ちてきた。見る間に視界が消え、雷が鳴り出した。そして、本降りになった。条件の悪くなった中、ルートファインディングが難しいらしく、時間がかかる。残り2ピッチで暗くなった。ヘッ電を付けて雨の中の夜間登攀。もちろんどちらも初めての経験だった。スタンスやホールドは有るのだろうが、ヘッ電の光では判断できない。A0、アブミを使い分け、ユカリンを励まし、すぐ下からギアを回収しながら登っていく。「焦らないで良いから、落ち着いて慎重に登って」と、声をかける。ただ、気分は高揚しているので、きれい事の言葉だけではなかったのも事実です。夫婦なので良いかなと思うも、彼女は怒っていました。最後の草付きを抜けるとバンドにでた。真っ暗なのでよく様子が分かりません。オジサンがホテル丸山の偵察がてら、ロープをフィックスしました。ホテルは3人が横になれる洞窟でした。洞窟内でもセルフビレーは付けたままで、道具はなるべく吊すように指示されました。乾いた服に着替えて、シュラフカバーに入って、座り込み、ロウソクで、水を温め、コーンポタージュを作り、パンを食べました。暗闇に光りが見え隠れしています。向こうの山の灯だと思うも不思議でした。ヘルメットとハーネスを付けたまま、窮屈で寝付かれないかなと思ったが、あっさり熟睡しました。朝、雨は小雨、携帯電話が通じるので、インターネットで天気をしらべると、立山は終日小雨。降りて帰るだけなので、少しのんびりしました。文明が恋しかった。たった1日なのに。縦走で何日か山に入っても平気だったのに、蟻と蜘蛛しか居ない洞窟では精神の消耗が激しいのでしょう。同じ山登りでも、尾根歩きとは別物です。下降は問題なくスムーズに行えました。ダムへの帰り道で本降りとなり、川を渡ってからの登り返しは土砂降りでした。黒4ダムの放流シ -->続き

09/13 22:45
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